〈司書記者の旅をする本棚 25〉「私たちの存在証明」ここに 渋谷区 ウクライナ語の私設図書室

2026-01-09 HaiPress

図書館司書の資格を持つ東京新聞・谷野哲郎記者がお薦めの場所と本を紹介します

渋谷駅から少し歩いたビルの一室に、その場所はあった。明るい部屋の一角に見慣れない文字の本が並ぶ。「これ、ウクライナ語で書かれた本です。一冊一冊、集めて、ここに置いてます」。村上ダリアさん(42)が愛(いと)おしそうに本を手に取った。

ウクライナ語の本を集めた図書室で、お薦めの本を紹介する村上ダリアさん=東京都渋谷区で(笠原和則撮影)

ダリアさんは、ウクライナからの避難民の一人。母国語の本を自費や寄付で集め、他の避難民に無料で貸し出している。その数、700冊以上。「見て。ファンタジーが多いでしょう。私たち、暗いニュースが多い。頭も心も疲れて、眠れない。だから、ファンタジーや楽しい物語、読んで寝ます」

日本に来たのは、2014年。ロシアによるクリミア併合から逃れる形で単身来日した。最初は日本語が分からず、苦労したが、調理師の職を得ると、その後、日本人男性と結婚。家庭を持った。14年のクリミア危機については、アンドレイ・クルコフの「ウクライナ日記」で学ぶことができる。

祖国の平和を祈る日々。しかし、吉報は訪れなかった。それどころか、22年にロシアの全面侵攻が始まり、日本に避難する人々が増えた。慣れない環境で困っている人のために何かできないか。思い...

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