「Xでホワイト案件探して応募」したら、闇バイトだった 三鷹の強盗未遂容疑 出頭した23歳大学生逮捕

2024-11-01 HaiPress

東京都三鷹市の住宅で10月30日、複数の男が押し入った事件で、警視庁捜査1課は31日、強盗未遂と住居侵入の疑いで、京都市下京区、私立大4年の佐円(さえん)昌紀容疑者(23)を逮捕した。「X(旧ツイッター)でホワイト案件を検索して応募した」と供述し、容疑を認めている。

逮捕容疑では、30日午前1時ごろ、三鷹市大沢の2階建て住宅の1階の窓ガラスを割って侵入し、住人の70代男性の首を絞めて金品を奪おうとしたとされる。男性や同居の妻子にけがはなく、何も奪わずに逃走した。

同課によると、現場からは複数人が徒歩で別々に逃走したとみられる。佐円容疑者は30日午後11時ごろ、豊島区の池袋駅東口交番に出頭した。「逃げ続けるより出頭しようと思った」と話しているという。

首都圏で相次ぐ「闇バイト」による強盗事件との関連を調べている。

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◆「報酬数万円」の「運び屋の仕事」をするつもりで…

三鷹市の事件で逮捕された佐円容疑者も、首都圏で相次ぐ強盗事件と同様に、交流サイト(SNS)のXから犯罪グループに接触していたとみられる。合法に見せかけた「闇バイト」を入り口に犯罪に関わる若者が後を絶たない。

捜査関係者によると、佐円容疑者は、Xから「ホワイト案件」をかたる仕事に応募した。指示役から秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」に誘導されてやりとりし、「報酬数万円」で「運び屋の仕事」をするつもりだった。

◆事件前日に上京、集まった公園で「空き巣に入る」と告げられ

事件前日の10月29日に上京し、指示通り、JR武蔵境駅(武蔵野市)から歩いて、ある公園に向かった。公園に数人で集まると、数百メートル離れた被害者宅に「空き巣に入ってもらう」と初めて知らされた。指示役からは「逃げたら殺す」と脅されたという。

連続強盗事件のうち千葉県鎌ケ谷市の事件でも、指示役の具体的な手口が新たに判明。住居侵入容疑で逮捕された前田祐一郎容疑者(25)がXの「報酬35万円」の投稿を見て、指示役に接触。「会社の金を持ち逃げした人物に取り立てをする」との依頼を受けた。シグナルから身分証の写真を送ると、高齢者宅への侵入を求められた。

一連の強盗事件を受け、警察庁はXに「SNSなどで求人情報を探している方へ」と題した異例のメッセージを投稿。「高額」「即日即金」「ホワイト案件」を強調した求人情報に応募しないよう呼び掛けている。(鈴鹿雄大、米田怜央、長屋文太)

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